引き戸を開けると、玄関先に女中さんらしき人がいた・・・

「あの〜〜〜〜ぅ ここは どこですか?」

女中さんは僕が冗談を言っているかのように、笑って相手にしない

旅館というのはわかるのだが、この場所が何処なのかわからなかった!

「さっ、部屋に案内しますからこちらへ・・・・」

  

と 言いながら女中さんは2階への階段を上がり始めた、おいおい!泊まるとも言っていないのに・・
それにしても、時代がかった旅館だ・・ダイヤル式のピンク電話機なんて 今時、どこも使ってないだろ〜〜ぉ ・・などと
思いながら彼女の後に続いた。

ダイヤル式の大型ピンク電話は、10円硬貨のみ使用可能である。
市内通話が3分ごとに10円課金になった1972年11月12日、硬貨収納等信号に対応するために開発された。
1985年にはボタン式に変わり、 2004年に生産終了、翌2005年12月をもって販売終了。

「お客さん どちらから?」女中さんは宿泊客に言う、決まりセリフを言った

僕は事の成行を理解できないまま、独り言のように
朝日町の交差点に立っていたら・・・気を失ったみたいで・・・気がついたら・・・と言いかけたとき

・・2階の階段を上がった客室の先客から 声をかけられたのだ・・・

えっ!?・・・・寅さん??・・まさか〜〜ぁ

そこにいたのは、渥美清主演の映画「男はつらいよ」の寅さんだった。

ここは、映画の中か??それとも天国?

松竹映画『男はつらいよ』は、渥美清主演、山田洋次原作・監督
テキ屋稼業の車寅次郎が、大騒動を起こす人情喜劇シリーズで1969年(昭和44年)から 全48作が製作され、渥美の死去により1995年に公開された『寅次郎紅の花』をもって 幕を閉じた。