爽やかな風と、柔らかい朝の日差しで目が覚めた。

ん〜〜!頭いたい・・・・二日酔いだ!

確か・昨夜は寅さんの部屋に上がりこんで旅の話などを聞いていたまでは 覚えているのだが・・・

飲み過ぎたか〜ぁ

ていうか、しっかり旅館に泊まっているじゃないか俺!

しかし映画俳優の渥美清じゃなくて、なぜ寅さんが??・・・寅さんって本当にいるのか?
朝食をとりながら女中さんに聞いてみることにした。

「寅さんは・・?」

「寅さんだったら、今朝は早くお発ちになりましたよ。丹後半島の方に行くとかで・・・・」

どうも寅さんは実際に居るみたいだ、ここは映画の中か?それとも昨日、朝日町の交差点で
倒れて、夢の中か?? まさか死んだりしていないよな・・・・・(汗)

壁に貼られたカレンダーを見ながら、「今日は8月3日ですよね〜ぇ・・?」と
女中さんに話しかけた。

「そーですよ 8月3日、火曜日です、お客さん!」

「1982年8月のカレンダーになってるけど・・・めちゃくちゃ古くないですか??」
松田聖子が若い〜〜〜当時はこんなに可愛かったんだ。

「お客さん、なに言ってるんですか〜ぁ?今日は、1982年8月3日 火曜日  昭和57年・・これで納得しましたか?」

女中さんは少し機嫌を損ねた口調で言った。

・・・えっ、ど〜いう事?寝て起きたら昭和57年になっていたという事か〜〜ぁ
でも今、現在、この時間は昨日からの続きだし・・・

僕は朝食といっしょに運ばれた朝刊を手に取った。

昭和57年8月3日(火曜日)

8月2日 台風10号が愛知県に上陸し、死者・行方不明者95名。

台風の記事が紙面全体をうめていた・・・・・・


まさか タイムスリップ・・したか?

おちつけ!!もう一度 頭の中を最初から整理してみよう!